これを読めば「Free!」が見たくなる

始めましての方は初めまして。そうでない方はお久しぶりです。こんにちとらとら~、とらです。

在宅オタクになってからというもの、文章を書くことから離れていました。文章力とプレゼン力を鍛えるのも兼ねて、僕の好きな映像作品をおすすめする記事を書いていこうと思います。

 

軽い自分語りですが、僕は大学生になってから3年生の秋まで、見終わったアニメは5本もいかないレベルのアニメを見ないオタクでした。オタクサークルに所属しておきながら、どの部員よりもアニメを見ないオタクでした。これはまじ。

 

しかし今ではアニメを見る楽しさを思い出しています。そのきっかけになった作品こそが、

 

TVアニメシリーズ「Free!

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本作は水泳をテーマに、男子高校生たちの友情と葛藤の克服を描いた物語です。

 

さて、本記事のタイトルに「この記事を読めばFree!シリーズを見たくなる」、と書いてしまったからにはしっかりとFree!シリーズの魅力を伝えなければなりません。

 

キービジュアルを見ると、イケメン男子高校生とその肉体が目に映ります。

おそらく多くの人はこの作品に対して

「女性向けコンテンツ」

という印象を抱いているのではないでしょうか。

 

僕も始めはそうでした。しかし今では一番好きな映像作品、と胸を張って言えるくらいにはFree!に心を掴まれています。なぜ男の僕がここまでハマったのか、それはこのFree!シリーズが性別関係なく視聴者を作品の世界に引きこむ魅力を持っているからです。この記事を通してその魅力をひとりでも多くの人に伝えることができればなと思います。

 

 

 

Free!のここが良い

 登場人物それぞれにクローズアップして丁寧に描かれたストーリー

Free!は「水泳」というスポーツをテーマにしています。しかしこのFree!という作品は他のスポーツ作品とは一味違って描かれています。スポーツ作品といえば、作中の大半の描写を「試合」、で占めています。一方Free!は試合の描写がとても少ないです。それもそのはず、水泳という競技は野球やサッカーのような点の取り合いではなく、タイムを競う世界だからです。例えば1期12話全ての試合の描写を合わせても30分ほどの時間しかありません。試合の描写が少ない、ならばどの描写に時間を割いているのか。

それが小見出しにも書いてある登場人物なのです。

 

ここでふたりの登場人物を紹介しましょう。

主人公:七瀬遙(ななせはるか)

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「俺はフリーしか泳がない」

本作の主人公。「水」に対して独特な感性を抱いており、彼の泳ぎは視聴者や作中の人物、多くの人を魅了します。競泳の大きな才能があるが、本人はタイムや勝負事にはこだわらないタイプ。

 

そのライバル:松岡凛(まつおかりん)

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「見たことのない景色を見せてやる」

遙のライバル。将来の夢は、オリンピックに出場し世界で戦う水泳選手になることです。小学6年生のときフリーしか泳ごうとしなかった遙をリレーに誘います。

 

勝負にはこだわらずただ自由に、フリーに泳いでいたい遙。

一方、世界で戦う選手を目指す凛。

対照的なふたりです。

 

Free!シリーズ1期の見どころのひとつは、この七瀬遙と松岡凛というふたりの男子です。

 

このふたりの関係は、彼らの小学生時代までさかのぼります。

 

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「見たことのない景色を見せてやる」

 そう言って、遙たちの前に現れた凛。彼は遙、真琴、渚をリレーに誘います。実は松岡凛少年は、3人と一緒にリレーを泳ぎたいがためにわざわざ転校までしています。それほど凛はリレーに強いこだわりを持っていました。

 

 そして4人は大会でリレーを優勝します。そして凛は大会後、水泳留学のために、自分の夢を叶えるためにオーストラリアへ旅たちました。

 

時が経ち、中学生。帰省で帰ってきていた凛は遙と勝負をします。

 

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結果は、遙の勝利。オーストラリア留学してまで水泳に情熱を注いでいた凛はショックを受けます。それを見た遙は中学では水泳部から退部してしまいます。遙に負けた凛をショック受けましたが、自分が凛を傷つけてしまった、そう思った遙も同じようにショックを受けてしまったんですね。

 

1Fr「再開のスターティングブロック!」

 

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また時が経ち、高校生。凛はオーストラリアから日本に帰国します。小学生ぶりに4人は再開しました。

 

4Fr「囚われのバタフライ」

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凛「もう一度ちゃんと勝負しろ!……じゃねえと、俺が前に進めねえ」

 

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遙「だったらひとつ約束しろ、俺に負けても水泳を辞めるとか言うな。」

 

高校2年生になったふたりは公式戦で再び勝負することを誓います。

 

ここまで長々と時系列に沿ってふたりの境遇を説明しました。何が言いたいのかと言うと、

 

 

遙と凛、どちらも数年に渡ってとても大きな感情をお互いに抱いているんですね。この関係の描き方がまぁーーーー丁寧。僕の駄文を読むよりも実際に作品を見てもらったらわかると思います。

 

1期の4話まで見れば、遙と凛の関係性、遙たちの水泳部結成までの流れが大まかにつかめると思います。まずは4話まで見て欲しい。

 

さぁ、こんなお互いにくそでか感情を抱いているふたりの公式戦、どうなるか気になりませんか?気になりますよね?1期を7話まで見てください、ふたりの決着はそこで描かれます。

 

しかし1期は全部で12話、残り5話は何を描いているのでしょうか。

 

このふたりが

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1期最終話ではこうなります。

 

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あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

何があったのか気になってきませんか?気になりますよね。

 

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見せてやるよ、見たことのない景色(アニメ)

 

特に1期では遙、凛のふたりが特に丁寧に描かれています。

他のキャラクターもそうです、2期の6話の真琴、2期の5話の渚、3期を見終わった後見返したときの怜。本当にどのキャラクターも好きになれる、好きになってしまう作品なんです。登場人物それぞれにクローズアップされる回単体で完結しない、それまでの過程を噛みしめることができる深い味わいを持ったストーリー、それがFree!の魅力です。

 

 

高校生ならではの青春や葛藤に想いを馳せることができる

高校生ならではの青春、「響け!ユーフォニアム」や、「たまこまーけっとラブストーリー」でご存知の通り、京都アニメーションさんの描く高校生の甘酸っぱくも羨ましい青春はFree!でも丁寧に描かれています。(筆者は本記事執筆の1週間前にたまこラを見て背骨がぶち折れました)

 

Free!シリーズ2期、「Free!-Eternal Summer-

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僕は2期が一番好きです。

2期では遙たちは高校3年生となり、それぞれの進路、将来と向き合います。

世界を舞台に戦う水泳選手になるという夢を持った凛。

一方で将来のことなんかわからない、自分はただ仲間達と泳いでいたい、そう思う遙。

誰しも一度は抱く「このままでいたい」というモラトリアム。幼少期からそばにいた真琴や渚、遙の泳ぎに憧れて水泳を始めた怜、仲間達は遙の並々ならぬ水泳の才能をわかっているからこそ、遙が競泳の世界へ進むことを拒む姿にもどかしさを感じます。

 

こういった男子高校生たちそれぞれが葛藤する姿、それを克服する姿は2期では特に丁寧に描かれています。その高校生の青春や葛藤は、もう高校生には戻れない我々だからこそ、とても美しく目に映ります。尊い」という言葉が本当にぴったり。

 

高校生の青春や葛藤ばかりではありません。2期では水泳選手としてレベルアップした遙たちと、新しく登場するライバル校の選手らが切磋琢磨する、まさにスポーツ作品の王道の展開も魅力のひとつです。魅力的な敵やライバルがいる作品は見ごたえがありますよね。

 

山崎宗介(やまざきそうすけ)

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なんと小学生時代の凛の転校前の親友。バタフライで全国トップレベルの実力を持ち、東京の名門水泳校から、高校3年生最後の夏を凛たちと泳ぐために鮫柄高校にやってきます。2期を見終わった後全人類こいつが好きになる。これはまじ。ほんとうにすき。

 

鮫柄高校と岩鳶高校のライバル関係は、まさにスポーツ作品です。仲間達やライバルと競い合い、高めあう姿もまた、高校生の青春ではないでしょうか。

 

他にもここが好きだぞFree!

・作画が綺麗

作画が綺麗。さすが京都アニメーションさん。プールの水や太陽の日差し、とても繊細に描かれています。

 

・声優さんの演技

キャラクターたちに息を吹き込む声優さんたちの演技は、視聴者をより作品の世界に引きこみます。特に僕が好きなセリフは2期6話。

 

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真琴「〇〇〇―――――!!……やっぱり水の中じゃ最強だね、ハルちゃん。」

 

あまりにもこの一言に詰められた想いがすごいんだ。3クールすべてのセリフで一番好きまである。橘真琴という男が好きになってしまう。

 

・各話のタイトルに込められた意味

1期4話「囚われのバタフライ」

この回は怜が後の専門種目となるバタフライを泳げるようになるまでの過程が描かれています。

 

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彼が憧れた遙のように自由に、Free!に泳ぎたい。しかし遙のように憧れすぎてしまっているせいか、思うように泳げない怜の葛藤が映ります。

 

遙の泳ぎに囚われているのは怜だけではありません。

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凛「お前は俺のために泳ぐんだ」「じゃねえと、俺が前に進めねえ」

実は凛の専門種目もバタフライです。これらのセリフから凛も遙へ強いこだわり、囚われのような感情を抱いています。

 

この4話のタイトル「囚われのバタフライ」には怜と凛、ふたりのキャラクターに向けた言葉なのだと僕は解釈しています。

このように各話のタイトルに深い意味が込められている、そこから膨らむ解釈もまたこの作品の楽しみ方のひとつです。

 

・筋肉

僕の筋トレのモチベーションに繋がりましたこれはまじ。

 

・2期エンディングテーマ「FUTURE FISH」

この曲毎日聴いているレベルで好き。歌詞が良い。歌詞が良いんだ。

 

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これはどすけべぽりすめんRin Matsuoka

 

さいごに

・登場人物それぞれにクローズアップして丁寧に描かれたストーリー

・高校生ならではの青春や葛藤に想いを馳せることができるスポーツ作品

・声優さんの演技

・各話のタイトルに込められた意味

 

今回僕が取り上げたFree!の魅力です。

まだまだ語りつくせない魅力がFree!には詰まっています。記事を書きながら改めてFree!という作品の魅力を自分でも再認識しました。オタク、自分の好きを言語化してみるのもけっこう楽しいぞ!

 

ここまでFree!という作品について語ってきましたが、かく言う僕も、Free!はオタク友達におすすめされたのがきっかけです。まさかここまでハマるとは思わなかった。僕にFree!をおすすめしてくれた友人への感謝の想いも込めて、次は僕が誰かにFree!をおすすめする番です。これが繋ぐ、ということ、まさにリレー。

 

最後になりますが、この記事を通してFree!に興味を持ってくれるひとが現れたら喜ばしい限りです。いつかFree!を見たオタクは僕と語りましょう。Free!で語れるオタクを増やすためにこの記事書いているところはあります。ここまで本記事にお付き合いいただきありがとうございました。