手紙の書き方

今痛いくらい幸せな生活が いつか来る就活で終わりを告げる

笹木咲「アシタクライネ」

 オタク活動に熱中していた大学生活もあと1年になりました、とらです。久しぶりのブログの更新ですね。

 

 本当に気付いたら大学3年生も終わろうとしています、さすがに時の流れを感じざるを得ない……時間があるときに好きなこと、やりたいことには挑戦しておきましょう。つまりは「遊べるときに遊んどけ!!」ということです。卒業できればいいや~と単位は取るけど授業の中身は何も理解せずにへらへらしている僕の言葉なので100%鵜呑みにはしない方がよいでしょう。

大学生活はやるべきこととやりたいことを自分で判断する練習の時間

僕よりもはるかに高尚な友人の言葉を置いておきます。

 

 あいさつはこのくらいに、今回の記事は「手紙の書き方」です。

 

 

サークル内でこう呼ばれるくらいには、声優さんをはじめ、コスプレイヤーさん、VTuberセクシー女優、といろんなひとに怪文書手紙を渡してきました。「いつも何書いてるの?」「イベントの度に渡してるの?」「手紙の書き方教えて。」という言葉を寄せられることがあったので今回の記事を書くことにしました。「手紙の書き方」というタイトルですが、何も僕の書き方が正解ではないので「こいつはこんな風に書いてるんだな~」くらいのノリで読み進めてください。「手紙を書きたいけど何を書けばいいのかわからない」「推しに手紙を渡したい」「溢れる感情を伝えたい」、胸に秘めたる想いを持ったオタクの皆さんの参考になれば幸いです。

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なぜ手紙を書くのか

 まずは、なぜ僕が推しに何通も何通も手紙を渡してきたのかをお伝えします。この章は自分語りも含んでおり、具体的な手紙の書き方は次の章から紹介しているので、読み飛ばしていただいて構いません。

  僕はガチ恋、こじらせ、という風に推しに対して感情を大きくし過ぎてしまうタイプのオタクです。ともなれば推しに伝えたいことは山のようにあります。好きになったきっかけ、参加したイベントや新曲の感想、イベントや曲を通して芽生えた感情など、とにかく好きなあのひとに、推しに伝えたい想いが湧いてくるのです。イベントに参加する度に4、5枚の便箋で手紙を渡していた僕のような重いオタクではなくとも、オタクならば推しに伝えたいことがあるのではないでしょうか。

  お渡し会や握手会、ラジオのお便り、SNSが普及した今ではTwitterInstagramのリプライなど推しに気持ちを伝える場所は様々です。しかし声優さんのお渡し会は長い会話の時間をとることは難しく、ラジオのお便りやSNSのリプライも文字の制限があります。手紙ならばどうでしょうか。手紙は推しの時間があるときにゆっくり読んでもらえる、もちろん文字の制限もありません。なにより手紙は他人の目に触れません。人前では恥ずかしいような内容も手紙ならば推しだけに伝えることができます。いわば手紙はあなたと推し、ふたりだけの秘密のやり取りなのです。事務所チェック?事務所が怖くて手紙なんか書けるか!!!!!の精神です。これはまじ。あまり気にしなくてよいです。

 推しに自分の気持ちをストレートに伝えるということに恥ずかしさを感じる方もいるでしょう。好きだという気持ち、応援の言葉、そのような好意を嬉しくない人間はいるでしょうか。それに何通か渡せばいずれ恥ずかしさもなくなりますし、手紙の書くことも慣れてきます。

 

「自分の気持ちに対してキモいと思われないだろうか」

あなたの推しはファンからの気持ちをキモいと思うようなひとですか?先ほども書きましたが、自分に寄せられた好意に対して嬉しくない人間はいません。それにオタクはもとからキモい生き物です。

 「日本語がぐちゃぐちゃになりそう」

少しでも読みやすくなるような工夫をこの記事で伝えますが、それでも内容は自由で大丈夫です。内容は自由、これはまじ。

 「自分は字が上手くないから」

直筆だからこそ文字に気持ちが込められます。

  この章の最後に、僕の経験談なのですが、お渡し会で推し声優さんが「手紙に~~って書いてたよね。」「あんなにたくさん書いて大変じゃない?いつも手紙ありがとう。」と言われたことがあります。自分の手紙を読んでくれていること、手紙を渡していることがわかったときのあの喜びはオタクをしていてよかったな、手紙を書いてよかったなと思える瞬間です。

 

好きでいてくれて 好きでいさせてくれて

こんなにも続く感情に出会い 「幸せ」にたどり着いた

それが今の心の名前

ZAQ「こころのなまえ」

 

 

あなたも手紙、書いてみませんか。

 

内容

 ここからは具体的に手紙の書き方を紹介していきます。まず前提として、僕が言いたいことは、手紙は自分の書きたいことを自由に書くのがなにより一番、ということです。僕がこの記事でこう言っていたから、というようなことは基本的に考えなくてよい、と言い切ってしまうのもこの記事を書く大義名分を失いそうなので、僕が手紙を書く際に実際にやっていることを紹介していきます。あくまで参考までに!

 

  「手紙を渡したいけど、何を書けばいいのかわからない。」そんな方はまずスマホPCに下書きを書いてみましょう。ライブの感想の手紙を書くことを例に挙げます。僕は手紙を前にスマホのメモに

・始めのあいさつ

・このまえのライブ参加しました

・ライブのここが良かった

・〇〇→××のセトリの流れ神

・あのMCは感動ポイントだった

・締めのあいさつ

・追伸(あれば)

という風に伝えたいことを箇条書きしています。

 上記の例はライブの感想の手紙ですが、「参加したイベントの感想」「ニューアルバムリリースについて」「出演アニメのこと」など複数の話題を書きたいこともあります。その場合は、初めのあいさつを書いたあとどの話題からスタートするのか、別の話題に入るとき前の話題から上手く繋げることはできるか、締めのあいさつの前にどの話題だと綺麗に手紙がまとまるのか、このようなことを考えるとよいでしょう。話題がひとつだけの場合でも、伝えたいことから伝えたいことへの繋ぎ、文章の流れを整えることを意識してみてください。

 

 書きたいことや話題が決まったら次はその内容を文章化します。ここまでくれば自由に書きたいこと伝えたいことを自由につづってください。まっさらな状態から書き始めるより、上記の伝えたいことをあらかじめ考えると筆が進みますし、書きながら伝えたいことも湧いてきます。書きたいことが増えたらまた文章の流れ、構成を練り直してみてください。書き直しをできるのがメモに下書きのすることの利点です。メモに残しておけば後から読み返すと感慨深い気持ちになれることがあります。

 このように文章が出来上がったら、僕はここで一度読み直しをしています。もちろんあとはペン書きだけ、という状態になる前にも最終チェックのために読み直しをするのですが、ここが注意しているのは、ダラダラと文章が長くなっているところはないか、日本語がおかしく伝わりにくい表現がないか、過剰な自分語りはないか(僕はしがちでした)(わりと気にしてなかった)、以前書いた内容と被っていないか(メモの下書きを見返す)、誤字脱字がないか、などの点です。

また、細かい話ですが僕は文章が少しでも読みやすくなるように、「~~ました。」「~~でした。」「~~ました。」や、「~~です。」「~~です。」と語尾が続かないようにしています。声に出してみるとよりわかるのですが、語尾が同じものが続くと読んでいてくどく感じてしまうことがあるためです。

 

 文章を書く機会が少なくいざ書いてみようとするとなかなか筆が進まない、という方もいらっしゃると思います。このように伝えたいことを考えて文章の構成を意識するだけでも、やらないよりは読みやすい文章になるはずです。最後に大切なのでもう一度、手紙は自分の書きたいことを自由に書くのがなにより一番です。

 

始めのあいさつ

 これには少しばかりこだわっているつもりです。というのも文章の書き出しって難しくないですか?手紙だけではなくブログもそうなのですが、1行目から「こんにちは〇〇です。今回は~~の記事です。どうぞ。」という書き出しは個人的には面白みに欠けると思っているので記事の内容に関連する前書きのようなものを書くことを意識しています。具体的には文章を書くに至った経緯や、近況報告ですね。

 

手紙は初めて渡す場合には

「こんにちは、〇〇と申します。今回~~さんに初めて手紙を書いています。時間があるときに読んでいただけると幸いです。」

くらいの書き出しでよいのですが、複数回手紙を渡していたり、認知をもらっていたりする場合は、

「気付けば2月、本格的に寒い時期ですね。家に引きこもっているせいかなんだか太ったような気がしています。この手紙を~~さんに渡すときだらしない姿を見せないようにしたい、そんな気持ちを抱えつつこたつに入りアニメを見ています。こたつという日本の文化に屈しています、こんにちは、〇〇です。」

という風に自分のちょっとした近況報告から書き始めています。ここで少しでもフフッと笑ってもらえるようなことを書こうとするあまり始めのあいさつに時間がかかることもあります。

つまんね~と思った方は参考にしなくて構いません。無難に「こんにちは、〇〇です。先日の2ndライブの感想を手紙にしました。時間があるときに読んでいただけると幸いです。」と書くとよいでしょう。

 

 あとは自分もそうだったのですが、「ところどこと日本語がおかしかったり、次が汚なくて読みにくいところもあると思いますが、」と書いてしまうことがあります。自分手紙の書き出しで謝ってばかりだな……と感じたので書くのをやめました。あまりこのへんは気にしなくてよいかと。

 

締めのあいさつ

 僕は締めのあいさつはある程度テンプレートになってきました。読んでくれたお礼、手紙の内容に関連してひとこと、体を気遣うひとことと応援の気持ち、こんな感じのことを毎回書いています。ここがダラダラと長くなってしまうのも申し訳ないのでできる限り短くなるように心がけています。

あとは手紙の最後に「〇〇(Twitterやラジオネームなどのハンドルネーム)こと△△(本名)より」と書いています。後述するのですが、封筒に個人情報を書いているのでハンドルネームと本名を横並びさせることにはあまり気にしていません。ハンドルネームを本名から取っているひとはそのことをアピールできるかもしれませんね。

あとは手紙と一緒にプレゼントを渡すときは追伸に書いています。「p.s. プレゼントに□□を送ります。これこれこういう理由で選んでみました。」という具合です。

 

そろそろこの記事も長くなってきました。(僕は書き疲れてきました。)だいたいここまで4400文字くらいです、手紙を下書きするとき文章量の参考までに。

 

 

便箋と封筒

 内容が完成した!いよいよペンで書くぞ!という前に、最後に大切なことがあります。それが便箋と封筒選びです。

ここにこだわるだけで見た目の印象がかなり違ってきます。コンビニで買った無地の便箋(あえてのそれを選ぶこだわりがある方もいるかと)よりも、例えば推し声優さんの出演作品、そのひとの雰囲気や趣味、好きなものに寄せた便箋を選んでみるのはどうでしょうか。文房具屋さんで便箋選びをするのもまた楽しみのひとつです。手紙を出すときに毎回同じ便箋や封筒を使うことで「お、〇〇さんからの手紙だ。」という印象に繋がるかもしれません。

 

Loftの便箋と封筒が可愛いくてオススメです!参考までに!

(追記:2020年8月3日)

 

 封筒には表には「~~様」「~~さんへ」など宛名。裏には書いた日付(または渡す予定の日付)、ハンドルネーム、自分の住所や本名などの個人情報などを記載しています。個人情報はタレントさんによっては誰からかわからないものは受け取れない、という方もいらっしゃいます。逆にVTuberの所属事務所は住所などの個人情報が記載されている封筒は便箋を取り出して便箋のみをお渡ししていることもあるそうなので、渡す相手に合わせて個人情報は書きましょう。

 封筒の封はシールを使っています。以前はのり付けしていたのですが、先輩から「のりだと封筒を開けにくいからシールを使っている」と聞いたのでその影響です。プレゼントボックスに渡すときはシールだと見た目も可愛くなるし開けやすい。郵送のときはのり付けの方がよいかもしれないので渡すシチュエーションに合わせてください。

最近気になっているのですが、封蝋(ふうろう)というものがあります。

 

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蝋を溶かして封をする方法ですね。いつか推しに手紙を送るときにやってみたいです。

 

ペン書きと見直し

 最後に手紙の内容をもう一度読み直して、文章のチェックが済めばいよいよペン書きです。もう一度チェックする内容を挙げておくと、ダラダラと文章が長くなっているところはないか、日本語がおかしく伝わりにくい表現がないか、過剰な自分語りはないか、以前書いた内容と被っていないか、誤字脱字がないか、といった点です。ペン書きの際のボールペンはすぐインクが乾いて手でこすってもにじまないものがよいです。おすすめはジェットストリーム*1

 

さいごに

 できるだけ自分の意図を伝えようとしたらなかなかの文章量になってしまいました、ここまで本記事を読んでいただきありがとうございます。手紙を書くのってこんなに大変なの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。前述しましたが、手紙も文章も場数を踏めば少しずつ慣れてきます。何か質問等あれば、Twitter(@castora129)にリプライを送っていただくか、DMも解放しているので、自分が答えられる範囲であれば答えます。ここまで本記事を読んでくださってありがとうございました。

 

https://youtu.be/Dt4zIsksTiE?t=3120

 

https://youtu.be/65C6X3XVmmk?t=4394

 

いつか他の誰かを

好きになったとしても

あなたはずっと特別で 大切で

またこの季節が巡ってく

奥華子「ガーネット」

 

 

推しが増えても当時の気持ちは忘れていません。好きになってきたひとたちが今の僕をつくってくれました。人間は忘れる生き物です、だからこそその瞬間の気持ちを好きなひとに伝えることが大切なんだと思います。

*1:こばしり。ちゃんも使ってる。